コース要綱

2017民法IV(事故法)

[講義基本情報]

教員: 松田貴文
その他の教員: -
科目種別: 講義
開講時期: Ⅳ期
対象年次: 2年
開講時限: 火3
単位数: 2
必修の有無:
教室: -

 

講義概要  本講義は、民法第3編「債権」のうち、第3章「事務管理」、第4章「不当利得」、第5章「不法行為」を対象とする。
 本講義の対象となる条文は、697条~724条の全28条であり、民法の他の分野に比べて少数であるが、実際の裁判例では、この分野の条文が用いられるケースは極めて多い。特に、不法行為の基本的条文である709条は、一つの条文で抱える事件数が最も多い規定と言ってよいだろう。それゆえ、条文をいかに「解釈」するかということが重要となってくる。
 以上のような特性から、本講義で扱う分野は、理論的にも実践的にも極めて刺激的な内容に満ちている。法律学の醍醐味ともいえるこのような知的刺激を、本講義を通じて体感してもらいたい。
到達目標

1.以下の観点から、不法行為、事務管理、不当利得に関する専門的な基礎的知識を修得する。
 (1)不法行為、事務管理、不当利得の制度趣旨を理解する。特に、これらは当事者の意思によって債権が発生する契約とは異なり、法に基づいて債権が発生する法定債権関係とされるが、なぜ法が債権を発生させているのかを考える。
 (2)以上の制度趣旨を実現するために、不法行為、事務管理、不当利得が具体的にどのような形で制度設計されているかを理解する。特に、不法行為においては学説の展開の理解が極めて重要である。

2.以上の知識に基づいて、現実の問題について総合的に判断し、的確に意思決定する能力を身につける。

教科書 次の2点は必ず用意すること。
・六法(講義に必ず持参のこと。)
・中田裕康=窪田充見編『民法判例百選Ⅱ 債権〔第7版〕』(有斐閣、2015年)
その他、予習・復習に使用する教科書については、初回の講義で説明する。したがって、事前に購入する必要はない。
参考書・参考資料

加藤雅信『新民法体系Ⅴ 事務管理・不当利得・不法行為〔第2版〕』(有斐閣、2005年〔ただし、2009年に補訂されている。〕)
窪田充見『不法行為法』(有斐閣、2007年)
潮見佳男『基本講義 債権各論Ⅰ 契約法・事務管理・不当利得〔第2版〕』(新世社、2009年)
藤岡康宏=磯村保=浦川道太郎=松本恒雄『民法Ⅳ 債権各論〔第3版補訂〕』(有斐閣、2009年)
内田貴『民法Ⅱ 債権各論〔第3版〕』(東京大学出版会、2011年)
橋本佳幸=大久保邦彦=小池泰『民法Ⅴ 事務管理・不当利得・不法行為』(有斐閣、2011年)

潮見佳男『基本講義 債権各論Ⅱ 不法行為法〔第2版増補版〕』(新世社、2016年)

吉村良一『不法行為法〔第5版〕』(有斐閣、2017年)

成績評価方法 定期試験による。
履修条件 民法Ⅰ(総論)、民法Ⅱ(物権)、民法Ⅲ(取引法)を履修していることが望ましい。
その他の注意 -

 

テーマ 講義内容 授業時間外の学修活動 関連ページ
1 不法行為法序説 不法行為法の目的論、不法行為法の基本構造について概説する。
2 一般的不法行為の成立要件(1) 故意・過失要件と、権利侵害要件を扱う。
3 一般的不法行為の成立要件(2) 権利侵害要件の各論的問題を扱う。
4 一般的不法行為の成立要件(3) 損害要件と因果関係要件を扱う。
5 不法行為の効果(1) 不法行為の効果、特に損害賠償の範囲と損害額の確定方法を扱う。
6 不法行為の効果(2) 賠償額を調整する法理を扱う。
7 不法行為の効果(3) 損害賠償請求権の主体および消滅時効を扱う。
8 特殊的不法行為(1) 責任能力制度と監督義務者の責任を扱う。
9 特殊的不法行為(2) 使用者責任を扱う。
10 特殊的不法行為(3) 工作物責任を扱う。
11 共同不法行為 共同不法行為を扱う。
12 不当利得法(1) 不当利得制度の目的および要件を扱う。
13 不当利得法(2) 不当利得の効果および各論的問題を扱う。
14 不当利得法(3) 不当利得の特則を扱う。
15 事務管理 事務管理制度の目的、要件、効果を扱う。
 

 

Assignments Summary:

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