コース要綱

2017憲法I(総論・統治機構)

[講義基本情報]

教員: 本 秀紀
その他の教員: -
科目種別: 講義
開講時期: Ⅱ期
対象年次:
開講時限: 金3 金4
単位数: 4
必修の有無:
教室: -

 

講義概要  本学部の憲法関連科目の総論として、近代憲法の歴史と基本原理、国民主権の理論と解釈、日本の憲法史などを取り上げ、各論として、統治機構の憲法論(天皇制度、平和主義、国会、内閣、司法、財政、地方自治)を扱う(講義時間の関係で、すべての項目を網羅的に講ずることはできない。また、講義計画の順序通りに講義をするとは限らない)。
 通例の体系書にならい、日本国憲法の解釈論上の基本問題に重点をおいて講義するが、その際、憲法判例はもちろんのこと、解釈の前提となる憲法の歴史や諸外国の理論、現実の日本社会がかかえるアクチュアルな憲法問題などにも、可能なかぎり言及したい。

到達目標  現在、日本の憲法状況は激動の時期を迎えている。揺れ動く時代のただなかで、進むべき方向性を見誤らないために、憲法の存在意義を支える基礎理念とその歴史的根拠への深い洞察力を身につける(専門的基礎知識の修得)。くわえて、現実社会におけるホットな憲法問題をキャッチする鋭敏な感性と、それを高度な解釈論で読み解くクールな論理的思考力を養うことができる(総合的に判断する能力および的確に意思決定する能力の涵養)。

教科書 本秀紀編『憲法講義』(日本評論社、2015年)
野中俊彦・江橋崇編著『憲法判例集〔第11版〕』(有斐閣新書、2016年)

※教科書の使い方については、最初の講義で指示する
※講義計画の「授業時間外の学修活動」および「お知らせ」頁を参照し、教科書の該当箇所を予習してくること。
※毎回の授業に六法を持参すること。

参考書・参考資料 なぜ憲法なんて勉強しなくちゃならなのか知りたい人は、
 浦部法穂『憲法学教室〔第3版〕』日本評論社
オーソドックスな憲法理論をもっと詳しく勉強したい人は、
 芦部信喜『憲法学1~3[増補版]』有斐閣
新手の憲法理論で頭の体操がしたい人は、
 長谷部恭男『憲法〔第6版〕』新世社
 (そのほか詳しくは、初回および各回の講義の際に紹介する。
  また、レジュメと資料をそのつど配付する。)

成績評価方法 基本的に、学期末の筆記試験による(100点満点)。
59点以下をF(不合格)、60~69点をC、70~79点をB、80~89点をA、90~100点をSとする(2010年度以前に入学した学生は従来と同様)。

履修条件 とくにないが、受講生には、マスコミで報道され、または身近に見え隠れしている憲法問題に関心をもちつつ講義にのぞむことを期待する(新聞は、必ず毎日読むこと)。

その他の注意 講義内容への質問・意見を歓迎する。講義時間の合間であれば随時、研究室(310号室)への訪問の場合は、あらかじめe-mail(moto@law.nagoya-u.ac.jp)で予約をとること。
受講生の皆さんには、主体的に取り組んでこそ授業内容を身につけることができる(ただ漫然と出席しているだけでは、単位の取得もおぼつかない)ということを理解していただきたいと思います。授業内容や方法に対する積極的な提言をお願いいたします。

 

テーマ 講義内容 授業時間外の学修活動 関連ページ
1 開講にあたって 憲法学習の全体像
(1)「憲法」とは何か
(2)日本国憲法の構造と講義編成
(3)憲法学の基本文献
とくになし
2 近代憲法と現代憲法 憲法の歴史と現在
(1)再び「憲法」とは何か
(2)近代国家と市民革命
(3)現代憲法の登場
(4)国際化の中の立憲主義
(5)近代立憲主義の原理と変容
テキスト該当頁の予習
3 日本国憲法の成立 大日本帝国憲法の歴史と日本国憲法制定史
(1)大日本帝国憲法体制
(2)敗戦と日本国憲法制定
テキスト該当頁の予習
4 天皇制度 天皇制度の構造と解釈
(1)天皇制と天皇制度
(2)天皇の地位
(3)天皇の権能
(4)天皇制度と憲法学
テキスト該当頁の予習
5 軍事によらない平和 非軍事平和主義の理念と現実
(1)日本国憲法の平和主義の特質
(2)憲法9条の規範構造と解釈
(3)日本国憲法の平和主義と国際協調・国際平和
テキスト該当頁の予習
6 国会 国民代表議会と政党制
(1)国民代表機関としての国会
(2)代表民主制と政党
(3)国会の構成と活動
(4)国会の権能
(5)国政調査権
テキスト該当頁の予習
7 内閣 議院内閣制と官僚制
(1)議院内閣制
(3)内閣の組織
(4)内閣の権能と責任
(5)「行政国家」と官僚制
テキスト該当頁の予習
8 司法 裁判所と違憲審査制
(1)裁判所と司法権
(2)司法権の独立
(3)裁判所の構成と権限
(4)違憲審査制
テキスト該当頁の予習
9 財政 財政と税制
(1)財政民主主義
(2)租税法律主義
(3)国費支出における国会中心主義
(4)国費支出の制限
テキスト該当頁の予習
10 地方自治 地方自治の理念と制度
(1)地方自治制度の存在理由
(2)地方公共団体の組織と権限
(3)住民の自治権
テキスト該当頁の予習
11 憲法の変動と保障 三たび「憲法」とは何か
(1)国法体系と憲法
(2)憲法の制定と変動
(3)憲法の保障
テキスト該当頁の予習
12 閉講にあたって 日本国憲法のゆくえ とくになし

 

Assignments Summary:

日付 詳細