コース要綱

:(9300101)総合問題研究(公法)

[講義基本情報]

教員: 愛敬 浩二、下山 憲治
その他の教員:
科目種別: 展開先端
開講時期: 春学期
対象年次: 3年(2年コース2年)
開講時限: 月4
単位数: 2
必修の有無: 選択
教室: 911

 

講義概要 この科目は、次のような内容と手順で行う。①憲法行政法の基本科目と演習科目でえた知識の水準を確認し、これをさらに高度化させることにより対応能力を高め(演習形式)、②個々の争点が実務の中でどのように現れかつ展開してゆくかを、さまざまな実例に即して、依頼者との面談からはじまり、相手方との交渉、不服申立、さらには訴訟提起後の場面を通じて学び(講義形式)、③それら実務知識をふまえて、より理論的な事例研究を試みる(やり取りを重視する演習形式)。②と③のテーマはおおむね対応したものが設定され、②での実務知識を生かした表現能力の練成を③で図られる。
到達目標 (1)自己の憲法行政法に関する知識の到達水準と弱点を正しく認識できる。
(2)憲法行政法の論点が、実務の中でどのように現れるかを知り、制度のみならず慣行や意識も含めた法の現実を知ることができる、。
(3)実務の知識を、あらためて争点の解決に生かし、見たことも聞いたこともない事例への対応能力を身につけることができる。
教科書 特定の教科書は用いず、演習問題や教材は掲示または配布する。
参考書・参考資料 標準的な判例集として、周知のように憲法判例百選ⅠⅡ、行政判例百選ⅠⅡ(有斐閣)がある。「公法」の名称のあるものとして、市川他『ケースメソッド公法』第2版(日本評論社2006年)等があるが、ほとんど執筆者が手がけた事件を素材にしたものであるので、独習書にふさわしい。むしろこれまで使用してきた教科書類を基礎にして、対応能力を向上させることに努めてもらいたい。
事件の社会的背景や実定法制度(介護保険制度、建築規制法制等)は意識的に情報収集しておかねばならない。

成績評価方法 (1)提出を求めるレポートのうち、成績評価対象を2回とする(20点×2)。
(2)最終試験60点
(3)成績評価回以外の課題の提出はもとより、授業は毎回出席することを前提としているので、これらの前提に反する者は、減点することがある。
履修条件 なし
その他の注意 (1)これまでの基本科目と演習科目で得た知識を常に検証する姿勢を持つこと。実務ではどのような意味を持つかに留意すること。実定法の仕組みを正確に理解しておくこと。自己の弱点を見つけ出し、克服に努めること。
(2)この科目は、答案の添削を目的とするものではないことに、くれぐれも注意されたい。答案提出からそれを素材とする演習の日まで一定期間があるが、それを活用して自習を怠らないようにしなければならない。
なお、実務講義+演習指導をご担当いただく弁護士は、藤川誠二(岩崎法律事務所)、小島寛司(名古屋E&J法律事務所)、見田村勇磨(見田村法律事務所)、および濵嶌将周(緑オリーブ法律事務所)の方々である。新海聡弁護士(弁護士法人OFFICEシンカイ)には実務講義のみをお願いしている。

 

1 実力テストの実施 このテストは、2年次までに習得した憲法・行政法に関する学力の確認を基礎にして、ほとんど論じられたことのない新しい論点にアプローチし、問題整理を試みることを目的とする。
2 憲法問題についての解説 実力テストについての憲法関連の論点発見と検討

3 行政法問題についての解説 実力テストについての行政法関連の論点発見と検討
4 実務講義①

法曹実務における諸問題(1)
被疑者・被告人の処遇をめぐる判例・実務の動向を理解し、実務家としての役割を考える。
5 実務講義② 法曹実務における諸問題(2)
マイナンバー法等の検討を通じて、現代の情報化社会におけるプライバシー保護の問題状況を理解し、実務家としての役割を考える。
6 実務講義③ 法曹実務における諸問題(3)
 リニア新幹線訴訟の可能性
7 実務講義④ 法曹実務における諸問題(4)
上関訴訟を素材として考える
8

演習指導①

実務講義①を生かした実践指導

9 演習指導② 実務講義②を生かした実践指導
10 演習指導③ 実務講義③を生かした実践指導
11

実務講義⑤

法曹実務における諸問題(5) 
情報公開における不開示処分にどう対応するか
12 実務講義⑥



法曹実務における諸問題(6) 
(1)行政機関による個人情報の取得と目的外利用に対する対応
(2)民間事業者による個人情報の取得
(3)特定秘密保護法について
13

比較憲法の視座

立憲民主制(Liberal Democracy)の下で共通の課題となっている憲法問題に関する外国裁判所の判例の検討を通じて、実務家にとっての比較憲法研究の意義を理解する。
14

比較行政法の視座

環境規制の分野で国際的に共通の課題となっている問題に関する外国の法令や外国裁判所の検討を通じて、実務家にとっての比較行政法研究の意義を理解する。

15 講義のまとめ 公法分野における判例・学説の動向を実務家の観点から分析・評価・理解する方法を確認する。
16 期末試験実施

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https://canvas.law.nagoya-u.ac.jp/enroll/6T7Y6Y

Assignments Summary:

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