コース要綱

:(9300072)刑事学 

[講義基本情報]

教員: 丸山 雅夫(非常勤)
その他の教員:
科目種別: 展開先端
開講時期: 秋学期
対象年次: 3年(2年コース2年)
開講時限: 月3
単位数: 2
必修の有無: 選択
教室:

 

講義概要 少年司法制度を手がかりとして,刑事政策との関連性を意識しながら授業を展開する。3回目までにおいては,主として理論的な観点から,成人刑事裁判制度から少年司法制度が独立した社会的背景と理論的根拠を明らかにしたうえで,福祉モデル少年法制の特徴と限界を分析し,司法モデル少年法制への転換過程を確認する。4回目において我が国の少年非行の現状を確認し、8回目以降においては,主として解釈論的な観点から,我が国の現行少年法における主要な論点・対立点を検討し,実務動向を念頭に置きながら一応の自説(解釈論)を展開できるようにする。
到達目標 (1)少年司法制度の形成,福祉モデル少年法制と司法モデル少年法制の基本構造,少年法制の前者から後者への転換過程を理解することができる。
(2)社会情勢や理論的立場の違いが現実の制度にどのように反映していくのかを分析・洞察することができる。
(3)理論の有用性とともに,その現実的射程と限界を意識することができる。
(4)教条主義的な観念論に陥りがちな具体的論点・対立点について,実務動向をも見据えた,冷静な態度で解釈論を展開することができる。
教科書 丸山雅夫『少年法講義[第3版]』2016年3月、成文堂
参考書・参考資料 田宮裕・廣瀬健二編『注釈少年法[第3版]』2009年,有斐閣
服部朗・佐々木光明『ハンドブック少年法』2000年,明石書店
田宮裕編『少年法判例百選』1998年,有斐閣
その他,必要に応じて,授業中に文献,資料を指示する。
成績評価方法 受講生の数を勘案して、試験にするかレポートにするかを、第1回目の講義時に確定したい。期末試験または期末レポート(4000字相当)のいずれか(85%)、および授業中の発言(15%)にもとづいて総合的に評価する。
履修条件 特にないが,法学未修者の場合には,刑法基礎I,IIおよび刑事訴訟法を履修したうえで,刑事実体法と刑事手続法の全体像を把握している必要がある。
その他の注意 なし

 

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9月25日「小さな大人」と子どもの救済運動

少年司法制度が独立する以前における「子ども」の法的扱いを確認するとともに,少年司法制度の独立を促進した社会的要因を明らかにする。
講義を中心としながら,予習にもとづく基礎的知識を確認する。
教科書の序章および第1章の該当部分を予習し、基礎的な知識を確実にする。
2 10月2日
新派の刑法理論と少年法制
少年司法制度の独立を促進した理論的根拠としての新派(実証主義的)刑法理論の内容を確認したうえで、福祉モデル少年法制の特徴を明らかにする。
講義を中心としながら,予習にもとづく基礎的知識を確認する。
教科書の序章および第1章の該当部分を予習し,基礎的な知識を確実にする。
3 10月16日
我が国おける少年司法制度の確立
我が国における少年司法制度の確立過程を検討し、その特徴を明らかにする。
講義を中心としながら,予習にもとづく基礎的知識を確認する。
教科書の第1章の該当部分および第2章を予習し,基礎的な知識を確実にする。
4 10月23日
我が国の少年非行の現状
犯罪白書等の統計資料を手掛かりとして、我が国の少年非行の現状を確認したうえで、「凶悪化」幻想の背景を検討する。 教科書の第3章を予習し,基礎的な知識を確実にする。
5 10月30日
少年法の基本構造
我が国の現行少年法を中心として、少年法の理念、基本構造等の特徴を確認する。 教科書の第4章を予習し,基礎的な知識を確実にする。
6 11月6日
少年法の対象、家庭裁判所の管轄
現行少年法が対象とする「非行少年」の概念を明らかにし、家庭裁判所の管轄について検討する。

教科書の第5章を予習し、基礎的な知識を確実にする。
7 11月13日
非行少年の発見と家庭裁判所の受理
非行少年の発見過程を中心として、発見機関・発見方法等を明らかにしたうえで、家庭裁判所の事件受理について学ぶ。 教科書第6章の該当部分を予習し、基礎的な知識を確実にする。
8 11月20日観護措置 観護措置の意義と実際について学ぶ。 教科書第6章の該当部分を予習し、基礎的な知識を確実にする。
9 11月27日
少年保護事件の調査

少年保護事件の調査過程について、目的と基本原理を明らかにしたうえで、調査(法的調査と社会調査)の実際について明らかにする。

教科書第7章を予習し、基礎的な知識を確実にする。
10 12月4日
少年保護事件の審判(1)
少年保護事件の審判の基本形態について、その意義と役割を明らかにし、関係者等について、基本的な知識を学ぶ。 教科書第8章の該当部分を予習し、基礎的な知識を確実にする。
11 12月11日
少年保護事件の審判(2)
少年保護事件の特殊な形態について学ぶとともに、処遇効果の高いとされる試験観察について学ぶ。 教科書の第8章の該当部分を予習し、基礎的な知識を確実にする。
12 12月18日
少年の処遇(1)
保護処分としての保護観察(社会内処遇)について、意義と内容、実際について学ぶ。 教科書第9章の該当部分を予習し、基礎的な知識を確実にする。
13 12月25日
少年の処遇(2)
保護処分としての少年院送致を中心として、施設内処遇について学ぶ。 教科書第9章の該当部分を予習し、基礎的な知識を確実にする。
14 1月15日
少年の刑事事件

刑事裁判所で扱われる少年事件について、逆送の要件・効果等を明らかにしたうえで、裁判員裁判との関係を検討する。 教科書の第10章を予習し、基礎的な知識を確実にする。
15 1月22日
少年法の改正
2000年、2007年、2008年、2014年にそれぞれ改正された内容について再確認し、それを評価する。さらに、少年法をめぐる国際的動向等を参考にしながら、少年法の今後のあるべき姿を考察する。また、近時に有力となっている「修復的司法」について考える。 教科書の終章および全体を通じて、一連の改正内容を確認するとともに、どのように評価するかの見解を構成する。
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https://canvas.law.nagoya-u.ac.jp/enroll/K4FKPX

Assignments Summary:

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