コース要綱

:(9300068)環境法Ⅱ

[講義基本情報]

教員: 下山 憲治
その他の教員:
科目種別: 展開先端
開講時期: 秋学期
対象年次: 2年(2年コース1年)
開講時限: 木5
単位数: 2
必修の有無: 選択
教室:

 

講義概要  環境法は、憲・民・商・刑・民訴・刑訴の主要6法領域のように統一法典はなく、その意味で、行政法に近似する。また、裁判による個別具体的な環境問題の解決以外に、国・自治体の、あるいは、国際的な取組みによる持続的な環境保全や改善に向けた解決方法も、環境「法政策」の観点から重要となる。
 環境法Ⅰで学んだ内容、環境基本法、環境影響評価法、大気汚染防止法、水質汚濁防止法、地球温暖化対策の推進に関する法律、土壌汚染対策法、自然公園法、循環型社会形成推進基本法、容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律、廃棄物の処理及び清掃に関する法律のほか、民法、民事訴訟法や行政法といった領域まで検討をする。本授業では、講義計画にあるとおりのテーマにそって、訴訟法とのかかわりを中心に、環境法Ⅰの内容を敷衍しながら、個別事例を取り上げ、それぞれの訴訟制度の有効性と限界、機能、そして、それらを踏まえた上での訴訟選択の修練を行う。そうすることで、創造的思考や、事実に即した個別事案を法的問題として把握し解決する法曹として必要な能力育成を目的とする。

到達目標  履修段階の到達目標の大まかな内容は、相互に関連するものもあるが、次のとおりである。
 ①環境訴訟における基本概念を理解していること。
 ②事例ごとに主要な争点となりうる訴訟要件及び本案勝訴要件をあげることができること。
 ③事案において重要となる事実を析出できること。
 ④各争点にあわせて適切な法令及び条項を選択し、当てはめ、問題を解決できる素養があること。
教科書 特に指定しない。レジュメを中心に授業は進行する。

参考書・参考資料 基本的には前期と同様であるが、公法系・民事系を中心とした教科書類も必要になることがある。環境法固有では、以下のとおりである。
大塚直『環境法 第3版』有斐閣、『環境法BASIC 第2版』有斐閣 
北村喜宣『環境法 第3版』弘文堂
阿部泰隆・淡路剛久編『環境 法第4版』、有斐閣
大塚・北村編『環境法ケースブック 第2版』有斐閣
淡路剛久・大塚直・北村喜宣編『環境法判例百選第2版』(別冊ジュリスト)
松村弓彦他著『ロースクール環境法 第2版』成文堂
日弁連編『ケースメソッド環境法 第2版』日本評論社
佐藤泉他著『実務環境法』民事法研究会
黒川他編『確認環境法用語230』成文堂
大塚・北村他編『<七訂>ベーシック環境六法』第一法規などの環境六法
成績評価方法 授業時の準備状況・発言内容等の取り組み(10%)、レポートの内容(20%)のほか、期末試験(70%)により評価する(計100%)。
 期末試験では、その間の授業内容について、基本的な法概念や基本原理などの知識の有無、理解の程度など、到達目標に照らして評価する。具体的には、到達目標の①・②を踏まえ、③・④に重点をおく。ただし、出題の難易度等の影響が大きくならないように調整する。
 レポート課題は授業中に指示する。
履修条件  特に条件は設定しないが、行政訴訟と民事訴訟について一定の知識をもっていることを前提に授業は進める。
その他の注意  本授業は、南山大学法科大学院との連携科目として開講する(講義時間17:15~18:45)。
 本授業は、「具体例からの環境法アプローチⅡ」を副題とし、第1回目を除き、できるだけ実践的・戦略的な思考方法の習得と、できるだけ新しい裁判例等も取り入れていく予定である。そのため、レジュメなどで指摘する裁判例や実例など、変更されることがある。
 また、本授業はできるだけ双方向・多方向のコミュニケーションを図れるよう進行するので、予習には時間をかけてほしい。

 

1 環境訴訟の基本類型と留意点(水俣病訴訟を題材に)
9/28
 環境訴訟全般の概観と、訴訟選択方法などの留意点。
 水俣病を題材として、被害者救済の視点から環境訴訟の検討をする。
 *法学情報ガイダンス
 
レジュメにあげられた判決、事例の検討を行うので、あらかじめ、関連する事例等をチェックしておくこと。
 CASEとしてあげていない事例は、自主学習。
2 環境影響評価と訴訟
10/05
 環境影響評価を争点とする訴訟と本案の主張の構成について、検討を加える。 レジュメにあげられた判決、事例の検討を行うので、あらかじめ、関連する事例等をチェックしておくこと。
 CASEとしてあげていない事例は、自主学習。
3 騒音1(道路・空港騒音)
10/12
 典型的な道路・空港騒音訴訟を題材に、損害賠償請求と差止め請求の可否、そして、行政訴訟の可能性について検討を加える。 レジュメにあげられた判決、事例の検討を行うので、あらかじめ、関連する事例等をチェックしておくこと。
 CASEとしてあげていない事例は、自主学習。
4 騒音2(鉄道騒音)
10/19
 鉄道建設とまちづくり、鉄道騒音と公害環境訴訟について、検討を加える。 レジュメにあげられた判決、事例の検討を行うので、あらかじめ、関連する事例等をチェックしておくこと。
 CASEとしてあげていない事例は、自主学習。
5 大気汚染
10/26
 大気汚染訴訟における損害賠償請求・差止め請求の特徴と問題点について検討を加える。 レジュメにあげられた判決、事例の検討を行うので、あらかじめ、関連する事例等をチェックしておくこと。
 CASEとしてあげていない事例は、自主学習。
6 公共事業1(道路建設・開発)
11/02
 公共事業として行なわれる道路建設・開発と環境保全との調和などに関し、裁判例を中心に検討を加える。 レジュメにあげられた判決、事例の検討を行うので、あらかじめ、関連する事例等をチェックしておくこと。
 CASEとしてあげていない事例は、自主学習。
7 公共事業2(ダム、防潮堤)
11/09
 公共事業として行われるダム建設と環境問題に関し、制度理解と事例を通した問題状況の検討を行う。 レジュメにあげられた判決、事例の検討を行うので、あらかじめ、関連する事例等をチェックしておくこと。
 CASEとしてあげていない事例は、自主学習。
8 自然保護1
11/16
 自然、歴史、文化的景観の保全と公有水面埋立に関する法的紛争の解決に向けた諸課題の検討を行う。 レジュメにあげられた判決、事例の検討を行うので、あらかじめ、関連する事例等をチェックしておくこと。
 CASEとしてあげていない事例は、自主学習。
9 自然保護2
11/23
 「自然の権利」訴訟と公益訴訟の可能性などについて、具体的事例を通じて検討する。 レジュメにあげられた判決、事例の検討を行うので、あらかじめ、関連する事例等をチェックしておくこと。
 CASEとしてあげていない事例は、自主学習。
10 生活妨害(日照、眺望・景観、近隣騒音)
11/30
 日影、景観・眺望などをめぐる近隣関係者間の紛争を解決する行政・民事訴訟の検討を行う。 レジュメにあげられた判決、事例の検討を行うので、あらかじめ、関連する事例等をチェックしておくこと。
 CASEとしてあげていない事例は、自主学習。
11 ごみ・廃棄物1
12/07
 ごみ・廃棄物に関わる紛争解決方法のうち、住民など第三者が当事者となる行政事件訴訟を中心に検討する。 レジュメにあげられた判決、事例の検討を行うので、あらかじめ、関連する事例等をチェックしておくこと。
 CASEとしてあげていない事例は、自主学習。
12 ごみ・廃棄物2
12/14
 ごみ・廃棄物に関わる紛争解決方法のうち、周辺住民などが提起する民事訴訟を中心に検討する。 レジュメにあげられた判決、事例の検討を行うので、あらかじめ、関連する事例等をチェックしておくこと。
 CASEとしてあげていない事例は、自主学習。
13

土壌汚染

12/21

 土壌汚染を題材に、行政事件及び民事事件の特徴について検討を加える。 レジュメにあげられた判決、事例の検討を行うので、あらかじめ、関連する事例等をチェックしておくこと。
 CASEとしてあげていない事例は、自主学習。
14 化学物質・原子力訴訟
01/11
 化学物質を巡る紛争、原発訴訟の動向、原子炉等規制法改正による義務付け訴訟等の可能性などについて検討をくわえる。また、 レジュメにあげられた判決、事例の検討を行うので、あらかじめ、関連する事例等をチェックしておくこと。
 CASEとしてあげていない事例は、自主学習。
15

公害紛争処理

01/18

公健法及び公害紛争処理法の概要と、特に、杉並病事件を題材に、公害紛争処理制度の過大などを検討する。 レジュメにあげられた判決、事例の検討を行うので、あらかじめ、関連する事例等をチェックしておくこと。
 CASEとしてあげていない事例は、自主学習。
16 期末試験

 

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https://canvas.law.nagoya-u.ac.jp/enroll/3D6WLB

Assignments Summary:

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