コース要綱

:(9300067)環境法Ⅰ

[講義基本情報]

教員: 下山 憲治
その他の教員:
科目種別: 展開先端
開講時期: 春学期
対象年次: 2年(2年コース1年)
開講時限: 木1
単位数: 2
必修の有無: 選択
教室: 2講

 

講義概要  環境法は、憲・民・商・刑・民訴・刑訴の主要6法領域のように統一法典はなく、その意味で、行政法に近似する。また、裁判による個別具体的な環境問題の解決以外に、国・自治体の、あるいは、国際的な取組みによる持続的な環境保全や改善に向けた解決方法も、環境「法政策」の観点から重要となる。
 環境法学習の、固有となる中心は、環境基本法、環境影響評価法、大気汚染防止法、水質汚濁防止法、地球温暖化対策の推進に関する法律、土壌汚染対策法、自然公園法、循環型社会形成推進基本法、容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律、廃棄物の処理及び清掃に関する法律の10法となる。もちろんそれ以外にも、民法等、環境法において学ぶべき内容は多様な領域に及ぶが、本授業では、上記の個別領域に重点を置いて進める予定である。
 なお、既に法改正され、環境基本法等で従来適用除外とされてきた放射性物質による汚染等も視野に入れることになる。
 本授業では、まず、環境法の基本構造、基本原則から解き明かし、基本的な発想枠組みのあらましを把握した上で、個別法の現行制度の特徴や改正状況、課題について、できる限り個別ケースを取り入れながら、検討を加えていく。そうすることで、創造的思考や、事実に即した個別事案を法的問題として把握し解決する法曹として必要な素養を培うことを目的とする。
 なお、訴訟法とのかかわりは、環境法Ⅱで重点的に取り扱う。

到達目標  履修段階の到達目標の大まかな内容は、相互に関連するものもあるが、次のとおりである。
 ①環境法Ⅰにおける基本概念を理解していること。
 ②重要な環境法制度の概要とその制度成立の経緯を理解していること。
 ③事例ごとに主要な法的争点をあげることができること。
 ④各争点にあわせて適切な法令及び条項を選択し、当てはめ、問題を解決できる素養があること。
 ⑤解釈による解決の限界を見極め、環境法政策論を展開できる素養があること。
教科書 特に指定しない。シラバスシステム掲載のレジュメを中心に授業は進行する。

参考書・参考資料 大塚直『環境法3版』(有斐閣)が標準といわれている。そのコンパクト版として、大塚直『環境法BASIC 第2版 』(有斐閣)がある。北村喜宣『環境法第3版』弘文堂と阿部泰隆・淡路剛久編『環境法』第4版・有斐閣もよい教科書である。その他、松村弓彦他著『ロースクール環境法 第2版』成文堂、日弁連編『ケースメソッド環境法 第2版』日本評論社、佐藤泉他著『実務環境法』民事法研究会がある。
 また、淡路剛久・大塚直・北村喜宣編『環境法判例百選 第2版』(別冊ジュリスト)が、参考書としては必携である。
 演習用としては、大塚・北村編『環境法ケースブック』有斐閣がある。
 その他、用語集として、黒川他編『確認環境法用語230』成文堂、法令集として、淡路・磯崎・大塚・北村編『ベーシック環境六法』第一法規などの環境六法がある。
成績評価方法  授業時の準備状況・発言内容等の取り組み(20%)、レポートの内容(20%)のほか、期末試験(60%)により評価する(計100%)。
 期末試験では、その間の授業内容について、基本的な法概念や基本原理などの知識の有無、理解の程度など、到達目標に照らして評価する。具体的には、到達目標の①・②を踏まえ、③・④・⑤に重点をおく。ただし、出題の難易度等の影響が大きくならないように調整する。
 レポート課題は授業中に指示する。
履修条件 行政法基礎及び民法を履修済み(ないしそれに相当すること)であること。
その他の注意  本授業は、「具体例からの環境法アプローチⅠ」を副題とし、第1回目を除き、できるだけ実践的・戦略的な思考方法の習得と、できるだけ新しい裁判例等も取り入れていく予定である。そのため、レジュメなどで指摘する裁判例や実例など、変更されることがある。また、授業では、事例もとりあげるので、民事訴訟法・行政事件訴訟法の内容にも踏み込むことがある。また、本授業はできるだけ双方向・多方向のコミュニケーションを図れるよう進行するので、予習には時間をかけてほしい。

 

1 環境法の学び方と歴史・基本体系
04/06
・環境法を学ぶ際の留意点―現状の把握・理解と問題点の発見、そして、あるべき法秩序の創造をめざして!
・環境法の歴史
・環境法の特色、対象法領域、環境法に関与する主体
・環境法の基本体系
 *法学情報ガイダンス

 レジュメを準備するので、そこで示された内容を確認しておくこと。
 各受講者が購入した教科書の該当部分を下読みしておくこと。
 レジュメは別途、掲載する。以下、同じ。

2 環境法の基本原則
04/13
環境基本法
・持続可能な発展
・予防原則・未然防止原則
・汚染者負担・原因者負担原則
・協働原則?
 レジュメを準備するので、そこで示された内容を確認しておくこと。CASEとしてあげていない事例は、自主学習。
 各受講者が購入した教科書の該当部分を下読みしておくこと。
3 環境法における手法論と政策論
04/20
・計画的・総合的手法
・規制的手法
・誘導的手法及び合意的手法
・事後的措置(民刑事責任)
・環境権論と環境法政策論

 レジュメを準備するので、そこで示された内容を確認しておくこと。
 CASEとしてあげていない事例は、自主学習。
 各受講者が購入した教科書の該当部分を下読みしておくこと。なお、環境基本計画を資料としてあげているが、項目を確認し、時間があるとき、あるいは、今後、授業での予習時に参照しておけばよい。

4 環境影響評価
04/27
・環境アセスメントとその歴史
・環境影響評価法の内容
・「戦略的」環境アセスメント?

 レジュメを準備するので、そこで示された内容を確認しておくこと。
 CASEとしてあげていない事例は、自主学習。
 各受講者が購入した教科書の該当部分を下読みしておくこと。

5 大気汚染防止
05/11
・大気汚染防止法の制定と改正
・現行法(規制や執行)の仕組み
・法改正の方向性

 レジュメを準備するので、そこで示された内容を確認しておくこと。
 CASEとしてあげていない事例は、自主学習。
 各受講者が購入した教科書の該当部分を下読みしておくこと。

6 水質汚濁防止
05/18
・水質汚濁防止法の規制の仕組み
・執行の仕組み
・そのほかの水質保全対策
・法改正の方向性
 レジュメを準備するので、そこで示された内容を確認しておくこと。
 CASEとしてあげていない事例は、自主学習。
 各受講者が購入した教科書の該当部分を下読みしておくこと。

7 土壌汚染対策
05/25
・土壌汚染対策法の規制の仕組み
・近年の法改正
・今後の方向性

 レジュメを準備するので、そこで示された内容を確認しておくこと。
 CASEとしてあげていない事例は、自主学習。
 各受講者が購入した教科書の該当部分を下読みしておくこと。
8 騒音・振動・悪臭
06/01
・騒音規制法等の規制の仕組み
・近年の法改正
・今後の方向性
 レジュメを準備するので、そこで示された内容を確認しておくこと。
 CASEとしてあげていない事例は、自主学習。
 各受講者が購入した教科書の該当部分を下読みしておくこと。
9 循環型社会(循環法・リサイクル法)
06/08
・循環型社会形成推進基本法の概要
・資源有効利用促進法の仕組み
・容リ法、家電リ法、自動車リ法の仕組み
 レジュメを準備するので、そこで示された内容を確認しておくこと。
 CASEとしてあげていない事例は、自主学習。
 各受講者が購入した教科書の該当部分を下読みしておくこと。

10 廃棄物処理(廃掃法)
06/15
・廃掃法の規制の仕組み
・問題事例の発現形態
・今後の改正の方向性
 レジュメを準備するので、そこで示された内容を確認しておくこと。
 CASEとしてあげていない事例は、自主学習。
 各受講者が購入した教科書の該当部分を下読みしておくこと。
11 化学物質の管理(化審法・化管法)、放射性物質及び原子力施設の管理
06/22
・化学物質の審査・管理の基本原則
・化審法
・PRTR法
・原子力基本法
・原子炉等規制法 等
 レジュメを準備するので、そこで示された内容を確認しておくこと。
 CASEとしてあげていない事例は、自主学習。
 各受講者が購入した教科書の該当部分を下読みしておくこと。
12 自然保護(自然公園、種の保存、野生動植物の保護)
06/29
・生物多様性保全と法制度の概観
・代表的な法律の仕組みと問題点
 レジュメを準備するので、そこで示された内容を確認しておくこと。
 CASEとしてあげていない事例は、自主学習。
 各受講者が購入した教科書の該当部分を下読みしておくこと。
13 景観・眺望
07/06
・景観法の仕組み
・景観・眺望のめぐる紛争
 レジュメを準備するので、そこで示された内容を確認しておくこと。
 CASEとしてあげていない事例は、自主学習。
 各受講者が購入した教科書の該当部分を下読みしておくこと。
14 地球温暖化対策・エネルギー政策
07/13
・地球温暖化対策についての基本原則
・地球温暖化対策の基本的な仕組み
・今後の方向性
・エネルギー対策と環境法

 レジュメを準備するので、そこで示された内容を確認しておくこと。
 CASEとしてあげていない事例は、自主学習。
 各受講者が購入した教科書の該当部分をした読みしておくこと。
15

公害健康被害補償制度

 07/20

・公害健康被害補償制度の歴史
・認定制度をめぐると紛争
・今後の方向性

ジュメを準備するので、そこで示された内容を確認しておくこと。
 CASEとしてあげていない事例は、自主学習。
 各受講者が購入した教科書の該当部分をした読みしておくこと。
16 期末試験

総評と評価の視点等

※本コースにメンバー登録を希望する学生は下記URLにアクセスしてください。名大IDとパスワードで認証し、「コースへの登録」ボタンをクリックします。

https://canvas.law.nagoya-u.ac.jp/enroll/7TKNET

Assignments Summary:

日付 詳細