コース要綱

(9300064)社会保障法

[講義基本情報]

教員: 中野 妙子
その他の教員:                               
科目種別: 展開先端
開講時期: 秋学期
対象年次: 3年(2年コース2年)
開講時限: 火2
単位数: 2
必修の有無: 選択
教室: 文系総合館409/410

 

講義概要 社会保障法は、現代の日常生活において欠くことのできない法分野であるとともに、社会保障制度の経済的な役割の大きさのゆえに企業その他の経済主体にとっても重要な意味を持つ法分野である。この講義では、医療保険、年金保険および労災保険を主に取り扱う。
授業は講義形式で進めるが、毎回の授業やレポートに関する質問は随時受け付けているので、疑問があれば積極的に質問に来ていただきたい。
講義を通じて、社会保障をめぐる法的な諸問題を、憲法、民法、行政法といった既に習った法分野の知識を応用して、考察する力を養うことを目的とする。

到達目標 (1)社会保障法の基本的な枠組みを理解する。
(2)社会保障をめぐり日常の諸局面において生じうる、多様な法的問題への関心と理解を深める。
(3)社会保障をめぐる法的な諸問題を、憲法、民法、行政法などの他の法分野の知識を応用して分析し,解決を図る能力を身につける。

教科書 岩村正彦・菊池馨実編代『社会保障・福祉六法』(信山社、2016年)

本講義で取り上げる法律の多くはポケットサイズの六法では収録されていないので、指定の法令集を用意することが望ましい。指定の法令集が今年度から変更となりましたので注意してください。
毎回の授業ではレジュメを配布し、それに基づいて講義を行う。いわゆる教科書は特に指定しないが、社会保障法を初めて学ぶ者には下記に掲げる体系書の中から一冊選んで一度通読することを勧める。

参考書・参考資料

体系書として、
・加藤智章ほか『社会保障法〔第6版〕』有斐閣(2015年)
・西村健一郎『社会保障法入門〔第3版〕』有斐閣(2017年)
・本沢巳代子・新田秀樹編『トピック社会保障法〔第11版〕』信山社(2017年)
・菊池馨実編『ブリッジブック社会保障法』信山社(2014年)
などがある。
社会保障法を初めて学ぶ者には、体系書をどれか一冊、一度通読することを勧める。

その他の参考文献として、
① 岩村正彦ほか『目で見る社会保障法教材』(第5版)(有斐閣、2013年)
② 岩村正彦編『社会保障法判例百選〔第5版〕』(有斐閣、2016年)
①は、講義で学ぶ知識の視覚的な補助として有益である。
②からは、講義で取り上げる裁判例を毎回の予習課題として課す予定である。

なお、授業開講までに改訂版が出版される可能性に留意してほしい。

成績評価方法

平常点(20%)…到達目標(1)および(2)の評価
中間レポート(30%)…到達目標(1)~(3)の評価
期末試験(50%)…到達目標(1)~(3)の評価

なお,受講人数によっては期末試験を期末レポートに変更します。その場合でも評価の配分は変わりません。

履修条件 特になし。

その他の注意 無断欠席は平常点に影響するので注意されたい。

 

1 イントロダクション・総論
9/26
教科書、参考書、参考文献等の紹介

総論
・社会保障制度の沿革
・社会保障制度の意義
・社会保障法の概要
授業時間外の学修活動についてはページを参照のこと。
2

社会保障と憲法(1)
10/3

社会保障と憲法
・憲法25条

憲法25条を中心に、憲法の条項が争われた社会保障の裁判例について学習する。
授業時間外の学修活動についてはページを参照のこと。
3 社会保障と憲法(2)
10/10
社会保障と憲法・続き
・憲法14条
・その他の憲法の条項

憲法14条を中心に、憲法の条項が争われた社会保障の裁判例について学習する。
授業時間外の学修活動についてはページを参照のこと。
4 年金保険法(1)
10/17

年金保険制度の概要
・公的年金保険制度の構造
・被保険者および保険者

わが国の公的年金の制度構造、および、個人が公的年金制度において強制的な被保険者となるのはどのような場合かを学習する。あわせて、被保険者資格を巡る裁判例についても学ぶ。
授業時間外の学修活動についてはページを参照のこと。
5 年金保険法(2)
10/24
年金保険の給付(1)
・年金給付の通則

公的年金保険による給付の種類、給付を受けるための手続きについて学び、それに伴って発生する法的問題について検討する。
授業時間外の学修活動についてはページを参照のこと。
6 年金保険法(3)
10/31
年金保険の給付(2)
・老齢給付
・障害給付
・遺族給付

公的年金保険からの給付について、その支給要件について学ぶとともに、受給権の有無が争われた著名な裁判例について学習する。
授業時間外の学修活動についてはページを参照のこと。
7 年金保険法(4)
11/7
年金給付の調整
・併給調整
・年金給付と損害賠償の調整
年金保険の財源


年金給付と民事上の損害賠償の調整について、関連する最高裁判例を取り上げ、その問題点について学ぶ。また、年金給付に必要な財源がどのように賄われているか、財源をめぐる問題点も含め学習する。
授業時間外の学修活動についてはページを参照のこと。
8 医療保険法(1)
11/14
医療保険制度の概要
・公的医療保険制度の構造
・被保険者および保険者

わが国の公的医療保険の制度構造、および、個人がいかなる場合に医療保険制度において強制的な被保険者となるかを学習する。あわせて、被保険者資格を巡る裁判例についても学ぶ。
授業時間外の学修活動についてはページを参照のこと。
9 医療保険法(2)
11/21
医療保険の給付(1)
・傷病手当金
・療養の給付の仕組み
・保険医療機関の指定制度

医療保険による保険給付について学習する。とりわけ、療養の給付については、保険者・被保険者・保険医療機関・審査支払機関の間の法律関係について詳しく検討する。
授業時間外の学修活動についてはページを参照のこと。
10 医療保険法(3)
11/28
医療保険の給付(2)
・診療報酬の審査支払いと減点査定

診療報酬の審査支払いの仕組みについて学び、保険医療機関が減点査定に不服がある場合にどのような訴訟が提起されるかを検討する。
授業時間外の学修活動についてはページを参照のこと。
11 医療保険法(4)
12/5
医療保険の給付(3)
・混合診療の禁止
医療保険の財政
高齢者医療の問題

混合診療の問題について、制度の変遷を概観し、改革の議論を紹介する。
医療保険の財源がどのように賄われているかについて学習する。国民健康保険料に対する租税法律主義の適用の問題についても取り上げる。
また、近年活発に議論が行われている高齢者医療の問題について、2006年の制度改正を中心に学ぶ。
授業時間外の学修活動についてはページを参照のこと。
12 労災保険法(1)
12/12
労災保険制度の概要
・適用事業、労働者
業務災害の認定

労災保険の適用関係、および業務災害の認定について、裁判例および行政実務の認定例を中心に学習する。
授業時間外の学修活動についてはページを参照のこと。
13 労災保険法(2)
12/19
非災害性疾病の認定
・過労死、過労自殺

過労死、過労自殺の問題を中心として非災害性疾病の認定の問題について、裁判例および行政実務の認定例を中心に学習する。
授業時間外の学修活動についてはページを参照のこと。
14 労災保険(3)
12/26
通勤災害の認定
業務起因性の立証

通勤災害の認定について、裁判例および行政実務の認定例を中心に学習する。
労災保険給付の支給をめぐる訴訟における立証責任の問題について、裁判例および学説の議論を学ぶ。
授業時間外の学修活動についてはページを参照のこと。
15 労災保険(4)
1/9
労災保険の給付
労災保険と損害賠償の調整

労災保険から被災労働者に対して給付される各種給付について、その概要を学ぶ。給付をめぐる裁判例についても取り上げる。被災労働者が使用者または第三者に対して民事上の損害賠償を請求する場合に、損害賠償と労災保険給付がどのように調整されるのかを、裁判例を中心に学習する。
授業時間外の学修活動についてはページを参照のこと。
16 期末試験

 

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https://canvas.law.nagoya-u.ac.jp/enroll/C38AHC

Assignments Summary:

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