コース要綱

2017研究方法論Ⅱ〔日本語で修論を書く留学生のみ受講可〕Academic Writing Ⅱ

[講義基本情報]

教員: 藤本亮・伊藤弘子 FUJIMOTO Ryo ITO Hiroko
その他の教員:
科目種別: 講義
開講時期: 前期
対象年次:
開講時限: 木2
単位数:

2

必修の有無:
教室:

 

受講予定者はafujimoto@law.nagoya-u.ac.jp宛に学籍番号と名前をできるだけ早く送ってください。

講義概要 この授業では各自が設定している研究課題(テーマ)から出発し,修士論文の具体的な課題(問題設定)をシステマティックに明示でき,論文の構想を組み立てられるといった,論文を執筆するための能力を身につけていきます。授業を通じて,論文の構想を各自がペーパーにまとめていきます。そこでは,論文の単なる目次ではなく,研究課題(テーマ)の意義,リサーチの成果としての先行研究の状況,論文で取り組む課題,そして論文で用いる方法論も含めて,言語化して説明できるようにします。この授業を通じて,いろいろ調べたり考えたりするときの思考パターンと論文で表現されている論理展開は必ずしも一致せず,むしろ対称的ですらあることを理解します。また,研究論文は「読者」がいることを意識し,「読者」に対して説得的でなければならないことを学びます。
到達目標 研究課題(テーマ)の意義,先行研究の状況,論文の課題(問題設定),論文の方法論について,系統的に説明でき,それに基づいて論文を執筆する技法・能力を身につけます。
教科書 なし
参考書・参考資料 講義中に必要な参考書は紹介し,適宜、必要な資料を配布します。
成績評価方法 成績の評価は、講義の場で行うプレゼンテーション(比率50%)と最終的に提出を求めるペーパー50%)によって行います。
履修条件 ・日本語で修論を書く留学生のみ受講可
・無断欠席は厳禁です。やむを得ず欠席する場合は事前に担当教員に連絡してください。
その他の注意

 

テーマ 講義内容 授業時間外の学修活動 関連ページ
1

授業の概要説明と自己紹介

(4/13)

受講生が,修士論文で取り扱おうとしているテーマ(問題意識)を含めて自己紹介し,教員から授業の進め方について説明をします。(藤本・伊藤)

2 比較法の意義(4/20) 五十嵐清(2015)『比較法ハンドブック第2版』を輪読します。(伊藤)
第1章 比較法の意義
  第1節 比較法とはなにか
  第2節 比較法と他の隣接科学との関係
    Ⅰ 法史学
    Ⅱ 法哲学
    Ⅲ 法社会学
    Ⅳ 法と経済学
    Ⅴ 法文化論
    Ⅵ 国際私法
    Ⅶ 外国法
  第3節 比較法の対象
    Ⅰ 対象一般
    Ⅱ 実定法の各分野と比較法
アナ
3 比較法の発展
比較法の目的(前半)
(4/27)
第2章 比較法の発展(伊藤)
  第1節 欧米諸国における比較法の発展
    Ⅰ 前史
    Ⅱ l9世紀前半
      1 普遍法史の構想 2 実務的比較法の台頭
    Ⅲ 19世紀後半
      1 ドイツにおける普遍法史学の形成 2 イギリスにおける歴史法学の成立 
      3 各国における比較立法協会の設立
    Ⅳ 20世紀前半
      1 普遍主義の時代 2 ラーベル学派の成立 3 まとめ
    Ⅴ 20世紀後半
      1 比較法の重要性の一般的承認 2 研究対象の拡大 3 方法論の深化
      4 国際的発展 5 統一法の進展 6 主流比較法に対する批判の台頭
  第2節 わが国における比較法の発展
    Ⅰ 戦前における比較法の発展
      1 第1期 2 第2期 3 第3期
    Ⅱ 戦後における比較法の発展
      1 比較法研究者の充実 2 研究対象の拡大 3 方法論の深化
      4 比較法研究の組織化の進展 5 国際交流の発展
第3章 比較法の目的
  第1節 法学教育と比較法
    Ⅰ 各国における法学教育の比較
    Ⅱ 欧米諸国における比較法教育論の発展
    Ⅲ わが国における比較法教育の歴史
      1 戦前 2 戦後
    Ⅳ 現代における比較法教育の問題点
      1 序説 2 比較法教育の目的―理論か実際か 
      3 比較法教育の対象―なにを教えるべきか 
      4 比較法教育の方法―レクチュア・メソッドかケース・メソッドか
      5 カリキュラム上の問題 6 法科大学院と比較法教育
  第2節 法の解釈と比較法
    Ⅰ 序説
    Ⅱ 歴史的考察―わが国の場合を中心に
      1 はじめに 2 法典継受以前 3 法典継受以後―いわゆる「学説継受」の時代
      4 反省期 5 第2次世界大戦後
    Ⅲ 現状
      1 諸外国の場合 2 わが国の場合
    Ⅳ 問題点
      1 比較法的解釈の可能性とその限界 2 比較法的解釈に親しむ領域
      3 比較法の対象 4 比較法的傾向は存在するか?
      5 文化の相違
    V まとめ

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4 比較法の目的(後半)
比較法の方法
(5/11)
  第3節 立法と比較法(伊藤)
    Ⅰ 序説
    Ⅱ わが国における歴史的概観
      1 戦前 2 戦後
    Ⅲ 諸外国の現状
      1 イギリス 2 ドイツ
    Ⅳ 問題点
      1 立法に対する比較法の可能性と有用性 2 立法のテーマと比較法 3 比較の対象国
      4 比較の方法 5 比較法の研究組織の必要性 6 立法に対する比較法の限界
    V むすび
  第4節 法の継受と比較法
    Ⅰ 序説
    Ⅱ 法の継受の例
      1 ローマ法の継受 2 近代大陸法典の継受 3 コモン・ローの継受
      4 社会主義国家におけるソビエト法の継受
    Ⅲ 法の継受は可能か
      1 はじめに 2 ワトソンの見解 3 ルグランの見解 4 第3の見解
    Ⅳ 法の継受の原因とプロセス
      1 継受の類型 2 継受の原因 3 継受元の選択 4 継受のプロセス
    V 継受の効果
      1 継受の成功と失敗 2 同化と変容
    Ⅵ 法整備支援と比較法

ゾラー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

5 比較法の方法法系論をめぐって(1,2,3)
(5/18)

第4章 比較法の方法(伊藤)
  Ⅰ テーマの選定
  Ⅱ 研究対象の選択
  Ⅲ 資料の収集
  Ⅳ 資料の閲読
  V 相違点と一致点の発見―制度的比較法と機能的比較法
  Ⅵ 相違の生ずる理由の探求
  Ⅶ 研究の組織化
  Ⅷ エクスカーション―事情変更の原則を素材として
    1 序説 2 フランス法(不予見理論) 
3 ドイツ法(行為基礎理論) 4 イギリス法 (契約のフラストレイション法理) 5 国際統一法における事情変更の原則 6 まとめ

第5章 法系論をめぐって
  第1節 法系論とはなにか
    Ⅰ 序説
    Ⅱ 法系論の発展
      1 第2次世界大戦前の法系論 2 第2次世界大戦後の法系論
  第2節 西欧法文化の特色
    Ⅰ 西欧法文化圏における法観念の特色

  第3節 大陸法と英米法
    Ⅰ 序説
    Ⅱ 地理的分布
      1 大陸法 2 英米法 3 混合法系
    Ⅲ 具体的な相違点
      1 歴史的伝統 2 特殊な法学的思考方法 3 とくに特徴的な法制度
      4 法源の種類とその解釈 5 イデオロギー
    Ⅳ 両者の接近と融合



モロム

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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6 法系論をめぐって(4,5)
日本人の裁判嫌い
(5/25)

 第4節 社会主義法系の発展と消滅(伊藤)
    Ⅰ 概観
      1 ソビエト法の発展 2 社会主義法系の形成と崩壊
    Ⅱ 社会主義法系は存在したか?
    Ⅲ 社会体制の相違と比較法
      1 西欧法学者の見解 2 社会主義国の法学者の見解 3 小括
第5節 法系論における東アジア法の位置づけ
    Ⅰ 西欧比較法学者による東アジア法の位置づけ
    Ⅱ アジア法の統一性と多様性
      1 アジア法の統一性? 2 アジア法の多様性
    Ⅲ 東アジア法系の可能性
      1 法制度的側面 2 法文化的側面 3 まとめ
    Ⅳ 補論―韓国法と日本法
      1 両者の交流の歴史―民法を中心として 2 韓国法の独自性
      3 日韓両国の法学交流の現在の問題点と将来の課題

第6節 西欧法学者が見た日本法 ―「日本人は裁判嫌い」は神話か?
    Ⅰ 序説
    Ⅱ 「日本人は裁判嫌い」 テーゼの成立
      1 日本人学者によるテーゼの成立 2 西欧比較法学者への影響
    Ⅲ 「日本人は裁判嫌い」=神話説をめぐって
      1 ヘイリーによる神話説の登場 2 ヘイリーの問題提起をめぐって
      3 その後のヘイリー
    Ⅳ むすびにかえて
第7節 法系論はどこへ行く
    Ⅰ 法系論に対する批判
      1 英米の法学者による批判 2 その他の批判
    Ⅱ 新たな状況の発生
      1 社会主義法系の消滅 2 大陸法と英米法の接近
    Ⅲ 新たな法系論
      1 マッテイの法系論 2 グレンの法伝統論
    Ⅳ アメリカの経済学者による法系論の利用
      1 概観 2 批判 3 その後の「法的起源」理論 4 まとめ
    V 法系論はどこへ行く?

    Ⅱ 西欧法文化形成の諸要素
    Ⅲ 西欧法文化圏の範囲
    Ⅳ 西欧法文化の統一性と多様性
    Ⅴ 西欧法文化の普遍性と特殊性

都合でキンさん、シムさんの順で発表します

シム

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キンハン

7 (6/1) 第6章 私法の国際的統一と比較法(伊藤)
  第1節 序説
    Ⅰ 私法の統一運動の進展
    Ⅱ 私法の国際的統一の問題点
      1 統一法の概念 2 国内的統一と国際的統一 3 地域的統一と世界的統一
      4 統一法の対象 5 全面的統一と部分的統一
    Ⅲ わが国と統一法
  第2節 国際動産売買法の統一
    Ⅰ ハーグ動産売買統一法の制定過程
    Ⅱ ハーグ動産売買統一法の内容の特色と問題点
      1 国際動産売買契約の成立に関する統一法 2 国際動産売買統一法
      3 ハーグ統一売買法の問題点
    Ⅲ ウィーン売買条約の成立
      1 UNCITRALの成立と活動 2 時効条約の成立 3 ウィーン売買条約の成立と特色
      4 ウィーン売買条約の普及と影響 5 ウィーン売買条約への日本の加入
  第3節 ヨーロッパにおける私法の統一
    Ⅰ 序説
    Ⅱ EC・EUの発展とその機構
      1 EC・EUの発展 2 EUの機構 3 EUの法源
    Ⅲ ヨーロッパ契約法の統一に向けて
      1 EC・EU側のイニシアティブ―とくに指令による消費者契約法の統一
      2 私的グループによるヨーロッパ契約法統一運動
      3 欧州委員会の行動計画と「共通参照枠」の作成 4 欧州共通売買法(草案)の提案
  第4節 むすび
    Ⅰ 法の国際的統一と比較法との関係一般
    Ⅱ 私法の国際的統一に対する比較法の寄与
      1 不断の寄与 2 準備段階での寄与 3 成立段階での寄与 4 統一法成立後の寄与
アハド
8

論文の型について

主題の決定と論文の構成(6/8)

(伊藤)

大村敦志他(2002)『民法研究ハンドブック』を素材に「論文の型」について学習します

大村敦志他(2002)『民法研究ハンドブック』を素材に「主題の決定」「論文の構成」について学習します

ブンヨド

 

バリアン

9 日本語、レジメ、プレゼンテーション、著作権(6/15) 大村敦志他(2002)『民法研究ハンドブック』から日本語について、田高寛貴他(2015)『リーガル・リサーチ&リポート』からゼミ発表とレジメについて、江下雅之(2003)『レポートの作り方-情報収集からプレゼンテーションまで』からプレゼンテーションについて学習します。

ズン

 

10 研究倫理、剽窃(6/22)

(伊藤)

Meddings, Kirsty「フォンブンの著作権を守る 学術出版における剽窃検知」情報管理Vol.53 no.3.(2010)、酒井・鶴原「論文投稿に関わる剽窃等の問題についての考察」IEICE Fundamentals Review Vol.5.No.3(2012).研究倫理一般、剽窃、捏造、コピペ等を学習し、大学での研究倫理規範を考えます。

11 修士論文研究計画・執筆計画の発表1(6/29) (伊藤)
12 修士論文研究計画・執筆計画の発表2(6/30) (伊藤)
13 修士論文研究計画・執筆計画の発表3(7/6) (伊藤)
14

修士論文研究計画・執筆計画の発表4(7/13)

(伊藤)

 

Assignments Summary:

日付 詳細