コース要綱

2017演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ(横溝大)

[講義基本情報]

教員: 横溝 大 Dai YOKOMIZO
その他の教員: -
科目種別: 演習
開講時期: 通年
対象年次: 2年 3年 4年
開講時限: 木5
単位数: 4
必修の有無:
教室: -

 

講義概要

 国際取引法の諸問題

 今学期は、経済のボーダーレス化に伴いますます重要度を増している「国際取引法」について検討する。一般に、国際取引法とは、国際的な企業活動に関連する法規範群のことをいい、日本においては、特に1960年代以降、企業による国際活動の活発化や現地化の進展に伴い発展してきた。だが、近年の企業活動の地理的拡大やインターネットの普及・発展といったグローバル化の加速・深化の中で、国際商取引実態は急速な変化を遂げていると言われる。では、今日の国際ビジネスにおいてはどのような国際取引が行われており、そこではどのような法的問題が生じているのだろうか。本演習では、このような問題関心から、国際取引法の基本的知識を抑えつつ、今日の国際ビジネスに関連して生じる法的問題について一緒に考えてみることとした。
 本演習では、国際取引法の基本的事項に関するイントロダクションの後、売買、運送、技術移転、金融、プラント輸出、仲裁、インターネット取引といった個別テーマ毎に、それぞれの基本的事項を確認しつつ日本における裁判例や学説上の議論について検討する。

Issues on International Trade Law 

This semester, we will examine "International Trade Law" . Concretely, we will cover topics such as international sale, transport, technology transfer, finance, plant export, arbitration, internet.  

到達目標 国際取引法(一部、抵触法を含む)の基本的構造・問題について、報告・議論を通じて深く理解することが本演習の目標である。
教科書
  • 佐野寛『国際取引法[第4版]』(有斐閣・2014年)
参考書・参考資料 国際取引法の参考書については開講時に提示する。なお、本演習では正面から取り上げないが、抵触法について基本的な知識を修得したい者のために、差し当たり以下の2つを挙げておく。
・澤木敬郎=道垣内正人『国際私法入門(第6版)』(有斐閣・2006年)
・神前禎=早川吉尚=元永和彦『国際私法〔第2版〕』(有斐閣・2006年)
成績評価方法 報告を含め基本的には平常点による。
履修条件 特になし。
その他の注意

4月13日から開始。なお、初回は、佐野寛『国際取引法[第4版]』(有斐閣・2014年)第1章序論を扱う。初回にて該当箇所を印刷したものを配布するため、予め読んでくる必要はないものの、以下のURLからインターネット上での閲覧が可能である。また、図書館でも貸出可能。

https://elib.maruzen.co.jp/elib/html/BookDetail/Id/3000017480/wicket:pageMapName/wicket-2

 

テーマ 講義内容 授業時間外の学修活動 関連ページ
1 04/13

イントロダクション:

  • 佐野寛『国際取引法[第4版]』(有斐閣・2014年)1-41頁
2 04/20 アハド氏修士論文中間報告
3 04/27 Nicole Roughan氏特別講義
4 05/11

国際売買(1) 【ウィーン売買条約(CISG)の意義と問題】 

  • 森下哲朗「CISGの各国における利用の状況」ジュリ1375号(2009)12-19頁
  • 中村秀雄「ウィーン売買条約と国際取引契約実務」国際私法年報12号(2010)54-82頁
  • 曽根裕夫「ウィーン売買条約(CISG)と債権法改正」日本国際取引法学会編『国際経済法講座Ⅱ 取引・財産・手続』(法律文化社・2012年)322-341頁
5 05/18

国際売買(2)【レックス・メルカトリア論の意義と問題】

  • 山手正史「lex mercatoriaについての一考察ーその生成と展開および適用プロセス(1)(2・完)」大阪市立大学法学雑誌33巻3号343-374頁、33巻4号539-568頁(1987)
  • 桑田康行「国際取引法におけるLex Mercatroiaの理論(1)(3・完)」商学研究39巻1号(1988)115-118頁、43巻第1・2号(1992)157-188頁
  • 参考:桑田康行「国際取引法におけるLex Mercatroiaの理論(2)」商学研究42巻1号(1991)112-132頁
6 05/25

国際運送(1)【国際海上運送契約における国際裁判管轄合意】

  • 増田史子「国際海上物品運送契約における裁判管轄条項(1)(2・完)」法学論叢174巻2号1-30頁、174巻3号1-26頁(2013)
  • 【裁判例】東京地判平成20年9月24日判例集未登載
  • 増田史子・ジュリ1442号120頁
7 06/01

国際運送(2)【航空機事故に関する不法行為責任】

  • 【裁判例】東京地判平成9年7月16日判時1619号17頁
  • 中野俊一郎・ジュリ別冊 210号88頁(国際私法判例百選 第2版);原茂太一・ジュリ臨増 1135号107頁(平9重判解); 山田恒久・判評 473号31頁(判時1637号193頁); 坂本昭雄・金商 1033号51頁; 高桑昭・リマークス 17号160頁(1998年下)
  • 参考:【裁判例】東京地判平成12年9月25日判時1745号102頁
8 06/15

国際的技術移転【国際的な技術流出と不正競争法の適用】

  • 駒田泰土「国際化時代の不正競争:座長コメント」日本国際経済法学会年報23号(2014)100-105頁
  • 嶋拓哉「国際的な不正競争行為を巡る法の適用関係について」知的財産法政策学研究37号(2012)253-302頁
  • 参考:横溝大「抵触法における不正競争行為の取扱いーサンゴ砂事件判決を契機として」知的財産法政策学研究12号(2006)185-240頁
9 06/22

国際金融【国家債務の再編】

  • 森下哲朗「国家債務再編と国際法の役割」江藤淳一編『村瀬信也先生古稀記念 国際法学の諸相:到達点と展望』(信山社・2015年)603-629頁
  • 【裁判例】最高裁平成28年6月2日判決民集70巻5号1157頁;東京高裁平成26年1月30日判決金法2053号70頁;東京地裁平成25年1月28日判決判時2189号78頁
  • 青木義充ほか「《座談会》サムライ債の債権管理会社による訴訟追行の可否ー東京地判平25・1・28をめぐってー」金融法務事情1981号(2013)6-11頁;渡邉惺之・リマークス49号(2014〈下〉)142頁;松永詩乃美・手塚山法学26号(2014)167-202頁
10 06/29

プラント輸出【プラント輸出契約から生じる紛争解決】

  • 高柳一男「プラント輸出契約のハーモナイゼーション(上)(下)」国際商事法務34巻6号727-734頁、34巻7号879-888頁(2006)
  • 大本俊彦「建設仲裁」法律時報87巻4号(2015)37-42頁
11 07/06

国際仲裁(1)【国際仲裁の歴史と日本の国際仲裁の課題】

  • 谷口安平=鈴木五十三「国際商事仲裁の概念・歴史・理論」谷口安平=鈴木五十三編著『国際商事仲裁の法と実務』(丸善雄松堂・2016年)1-44頁
  • 手塚裕之=前田葉子「アジア仲裁の展開と日本」法律時報87巻4号(2015)13-18頁
12 07/13

国際仲裁(2)【国際仲裁判断の取消し】

  • 【裁判例】東京地決平成23年6月13日判時2128号58頁
  • ダグラス・K・フリーマン=都留綾子・ジュリスト増刊(実務に効く国際ビジネス判例精選)185-194頁;髙橋一章・ジュリ 1456152; 唐津恵一・ジュリ 1447号107頁; 猪俣孝史・判評 640号15頁(判時2145号161頁); 中村達也・最先端技術関連法研究(国士舘大学) 11号145頁; 渡部美由紀・JCAジャーナル 59巻4号14頁
  • 【裁判例】大阪高決平成28年6月28日金商1498号52頁;大阪地決平成27年3月17日判時2270号74頁〔原決定〕
  • 寺澤幸裕・ジュリ 150367; 中村達也・国際商事法務 44巻11号1621頁; 芳賀雅顯・JCAジャーナル 63巻4号55頁(原決定); 浜辺陽一郎・WLJ判例コラム 87号(2016WLJCC025)
13 07/20

インターネット取引【インターネット取引に関する紛争解決】

  • 高橋和之ほか編『インターネットと法[第4版]』(有斐閣・2010年)〔渡邉惺之著〕319-368頁
  • 早川吉尚「消費者仲裁を巡る国際的な政策相違と世界統一規則の構築ーUNCITRAL Online Dispute Resolution Working Group」髙橋宏志ほか編『民事手続の現代的使命:伊藤眞先生古稀祝賀論文集』(有斐閣・2015年)
  • 参考:早川吉尚「UNCITRAL Online Dispute Resolutionプロジェクト」仲裁とADR7号(201214-24
  • 参考:横溝大「電子商取引に関する抵触法上の諸問題」民商法雑誌1242号(2001163

Assignments Summary:

日付 詳細